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陶淵明影像

文学史と絵画史の交叉研究

Tao Yuanming images
 

文学本体を超え、
中国文化の記号となっている
陶淵明をめぐる研究への招待

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ISBN 978-4-902769-91-3 C-0098
A5判 264頁 ソフトカバー 

定価:3575円(本体3250円+税10%)

全国書店にて発売中!

文学史と絵画史との交差点でいきいきと生きる陶淵明。中国の古典から現代に至るまで、陶淵明は倦むことなく繰り返し主題とされ、典故とされてきた。これらの作品群を考察することは、画家の心にある陶淵明の影像を透視するにとどまらず、陶淵明という中国文化の記号が体現する、中国の文人の人生への希求や、その美学上の理想、およびそれらが産みだす広範な影響についての探究である。陶淵明を物語ることはすでにある文化への帰属を代表し、ある身分への同一化を示し、ある態度への選択を表明する。陶淵明がどのようにして偶像化されていったのかその受容史を研究する上で、絵の中の陶淵明を見逃すことはできない。本書は文学史と絵画史の交叉研究を行い、後人の彼への強い共感や、彼の作品がもつ普遍的な意味を明らかにすることをはかる。

著者 プロフィール
袁行霈(Yuan Xingpei 1936―)
字は春澍。原籍は江蘇省武進市。山東省済南市に生まる。北京大学中文系資深教授、同博雅講座教授、国学研究院院長、国際漢学家研修基地主任。中央文史研究館館長、国家教育諮詢委員会委員。アメリカ東方学会会員、アメリカ人文・科学院外国籍院士。
1957年北京大学中文系卒業後、同校教員、1984年に教授。1982~83年東京大学外国人教師。1992~93年と1998年シンガポール国立大学客員教授。1997年アメリカハーバード燕京研究所訪問学者。2002年台湾淡江大学客員教授。2004年香港城市大学客員教授。2005~06年シンガポール南洋理工大学教授を兼任。2016年香港中文大学饒宗頤講座教授。主著に、『中国詩歌芸術研究』(日訳は『詩の芸術性とはなにか』汲古書院)、『中国文学概論』、『陶淵明研究』、『陶淵明集箋注』、『唐詩風神及其他』、『学問的気象』、『愈廬集』、『論詩絶句一百首』、『蠡測集』、『好詩不厭百回読』等。主編に『中華文明之光』、『中国文学史』、『中華文明史』(日訳は『中国の文明』潮出版社)等。

訳者 プロフィール
佐竹保子 さたけやすこ
東北大学名誉教授、大東文化大学特任教授。

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目次

序言

宋代以前の陶淵明に関する絵画

宋人の絵筆における陶淵明

元人の画いた陶淵明

明人の絵筆における陶淵明の変化

明末清初の遺民の絵筆における陶淵明

「桃花源記」をテーマとする作品

結論

付録1  和陶詩とその文化的意味を論ず

付録2  「帰去来の辞」「桃花源記」

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☆収録図版

伝陸探微「帰去来辞図」/伝陸曜「六逸図」淵明葛巾漉酒/題李公麟「淵明帰隠図」/無名氏「陶淵明帰去来兮図」/題李公麟「帰去来辞図」/ 署梁楷「東籬高士図」/無名氏「虎渓三笑図」/銭選「柴桑翁像」「帰去来図」/何澄「陶潜帰荘図」/趙孟頫「淵明帰去来辞」/書影一『陶靖節詩』/王仲玉「靖節先生像」/周位「淵明逸致」/李在「帰去来兮辞図」雲無心にして以て岫を出づ/馬軾    「帰去来兮辞図」稚な子 門に候つ/夏芷「帰去来兮辞図」或いは孤舟に棹さす /陸治「彭沢高踪」/丁雲鵬「漉酒図」/董其昌「採菊望山図」/方薫「陶靖節先生小像」/無名氏「陶淵明像」/張風「淵明嗅菊図」/陳洪綬「博古葉子」/空湯瓶 「孤往」「玩菊図」/陳洪綬「陶淵明簪花図」/石濤「陶淵明詩意」/戴本孝「陶淵明詩意図」/無名氏 宋院本画「桃花源図」/款馬和之「桃源図」/李唐「四時山水」/王蒙「桃源春暁図」/周臣「桃花源図」/文徴明「桃源別境図」/丁雲鵬「桃源図」/宋旭「桃花源図」/仇英「桃源仙境図」/張瑞図「淵明渉園図」/呉偉業「桃源図」/査士標「桃源図」/蕭晨「桃花源詩意図」/王炳「倣趙伯駒桃源図」/王翬「桃花漁艇図」「倣古山水冊」/黄慎草書「桃花源詩」「桃花源図」/安堅「夢遊桃源図」/書影二『陶淵明集』/書影三『東坡先生和陶淵明詩』/方以智「自書和陶詩」